講演者
中須賀 真一 教授(東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻)
講演日時
2012年11月15日(木) 17:00~18:30
講演場所
創想館2階 セミナールーム1 (14-201)
講演概要
東京大学では、従来の中大型衛星の持つ莫大な開発コスト・長期の開発期間という問題を解消し、「しきい」を徹底的に下げることで新しい宇宙利用法および利用者を生むことを目的に、50kg 以下の超小型衛星の開発を進めてきた。すでに3機の衛星の打ち上げ運用に成功し、現在は宇宙科学の分野の一つである位置天文の分野でトップサイエンスを目指す Nano-JASMINE 衛星の開発をほぼ完了し、その打ち上げを待っているところである。また 2010 年からは内閣府の最先端研究開発支援プログラムの資金により、超小型衛星のアーキテクチャ・要素技術・利用のインフラを確立しようという「ほどよし」プロジェクトをスタートし、多くの大学・企業を巻き込んだ研究開発を進め、4機の衛星を打ち上げる計画を進めている。本発表では、そのような衛星開発の経緯とともに、超小型衛星の重要な技術である姿勢制御系の研究開発状況と今後のビジョンを紹介する。特に後半では、打ち上げる前に非常に時間のかかる姿勢制御系のチューニングを施さず、「最も試験をするのによい環境である」軌道上で姿勢制御系を構築するアイデアを紹介する。
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