Inverted Pendulum の日本語訳は倒立振子であり,これは「とうりつしんし」と読む。倒立振子は,小学校の掃除の時間にほうきを逆さに立てた遊びを模擬した,制御工学における代表的な実験装置である。写真は慶大物理情報工学科3年生秋学期の実験で用いている回転型の倒立振子実験装置である。
 昨日,TVで「20世紀少年(第1章)」を見た。題名はもちろん知っており,子どもの部屋に行けばこの漫画があることは知っていたが,内容は全く知らなかった。見始めたら面白くて,最後まで見てしまった。「20世紀少年(第2章)」の映画公開が今日なので,この映画も見たくなってしまった。
 この話の中で,巨大ロボットが出てきて,その製作に「お茶の水工科大学」の敷島教授というロボット工学の権威が出てくる。お茶の水工科大学のキャンパスを主人公のケンヂ君が訪れ,ロボットを製作している教室でタカアンドトシが出てくるシーンがあった。その背景になっていた黒板に,倒立振子(Inverted Pendulum)と書かれ,フィードバック制御系のブロック線図が書かれていた。また,ケンヂ君のお姉さんの部屋の本棚には分子細胞学の有名な教科書が置いてあった。当然なのだろうが,細かいところまでよく作ってあるなと,妙に感動してしまった。