9月14日(月)~16日(水)の日程で,大阪コスモスクエア国際交流センターでSICE制御部門主催の「第38回制御理論シンポジウム」が開かれ,参加してきました。
 講演件数は86件で,参加者は150名を超える程度でした。2部屋パラレルで発表時間は25分(質疑を入れて)なので,じっくりと他の研究者の発表を聞くことができます。足立研からは,D3の大明さんが「シリアル2リンク2慣性系における非線形関節剛性の動的推定 - 線形同定アプローチと静的検証 -」という講演発表を行いました。

 制御理論シンポジウムが自慢できる点はいくつかあります。まず,OS(オーガナイズドセッション)などを組まなくても,つねに80~120件の論文が毎年集まることです。個人的には,発表したい人が自分の発表を他の研究者(技術者)に聞いてもらいたくて(話したくてうずうずして),発表するというのが学会発表の基本だと思っています。しかしながら,残念なことに,最近,特に無理をして論文発表しているケースが増えているような気がします。学会発表で満足してしまって(力尽きてしまって),研究者として業績である学会誌論文までたどり着けないような発表が増えています。
 もう一つ自慢できる点は,基本的に参加者が同じ場所に泊まり込んで,昼も夜も議論を続けるという習慣が続いていることです。大きな学会になると,自分の発表するセッションにだけ出席して,あとは学会会場外のセッションをエンジョイするというケースがあり,それを否定するつもりはありませんが,制御理論シンポジウムはほとんどすべての参加者が2部屋のうちのどちらかのセッションに参加しています。そして,深夜まで談話室でディスカッションしています。
 私がM1のときに初めて参加した学会は第10回制御理論シンポジウムでした。当時は野猿峠にある八王子大学セミナーハウスで行われていました。このときももちろん全員泊まり込みでした。当時は2~4人の相部屋だったのが,時代の変化に合わせて,最近はシングルルームになった点が大きな変化です。

実行委員の皆様,大変ご苦労さまでした。来年は,少し時期がずれますが,9月27日(月)~29日(水)に同じ場所で行われる予定です。

SICE原会長の懇親会でのご挨拶