NHK放送技術研究所の談話会で「制御理論とシステム同定の最近の話題」という題目で約2時間講演させていただきました。
 約25名のNHKの研究者のみなさんに聴講していただき,予想以上の聴衆の多さにびっくりしました。テレビ方式という部が主催した談話会だったので,普段,制御とはあまり縁がない音響や画像などの専門家の方が多数いらっしゃったのではないかと思いますが,活発な質問がありました。いろいろありがとうございました。
 放送(音響や画像,そして心理的な要素などが含まれます)と制御はかなり遠い分野の研究のような気がしますが,研究では違う分野の人と議論することにより新しいものが起こる,すなわちブレークスルーすることがよくあります。これは英語では “emerging” と呼ばれ,日本語では「創発」と訳されることがあります。慶應義塾大学理工学研究科の教員紹介ガイドブック “Emerging” の語源はここからきています。
 制御はいろいろな分野と emerging しやすい魅力的な学問です。制御理論という本籍地を持ちながら,ロケットなどの飛翔体を制御するときには,航空・宇宙との emerging を図り,自動車産業とは自動車工学(これもエンジン制御,電装系,振動・騒音など多岐に渡りますが)を通して emerging します。さらには,生物学・医療工学,量子力学などとも emerging することができます。

 足立研ではいろいろな分野と emerging していきたいと考えていますが,いまは音響に制御の考え方を導入することに興味を持っており,何か新しいテーマが始まらないかと模索しています。

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