IMG_0107お久しぶりです。UC San Diego, PhD 1年目の古賀朱門です。

留学生活が始まってもう9ヶ月も経つんですね。昨年に初の寄稿をして以降、音沙汰のない状態だったので、ここで大学院生活を振り返っていきます。

さて、アメリカのPhD(博士)課程では、1年目は研究よりも授業がメインです。毎学期12単位の履修をしなければなりません。必修はなし。一コマ4単位なので、毎学期最低3コマ授業を受ける形ですね。

「研究あまりせず授業3つだけって、あんま大変じゃなさそう!」と思われるかもしれませんね笑 授業は1コマにつき80min×週2回で、そこまで時間も多くないですが、毎週課される宿題やプロジェクトなどがかなりヘビーで、大変でした。。。以下が各学期の授業。

*** Fall Quarter(10 ~ 12月)***

  • Linear Systems Theory (with Prof. Mauricio de Oliveira)

線形システムに対する可制御性や最小実現などを扱う。成績は中間試験と期末試験のみでつけられる。
先生はユーモラスな人で、何か説明した後必ず「Ok? Alright! Cool! Great!」とか言います。一度授業中に電話がかかってきて「おう俺の娘からだ。ちょっと出といてくれ。」と言って前の席にいた学生に電話出てもらっていて、マジかと思いながら笑いました。

  • Control of Distributed Parameter Systems (with Dr. Mamadou Diagne)

PDE(偏微分方程式)に対する境界値制御。対象としては拡散方程式や波動方程式等を扱いました。
このPDEに対する境界値制御というのが、うちのラボの先生が得意の分野。今年はラボのポスドクの人が教えていたのですが、例年はその先生が教えているそう。かなりマニアックな分野の授業なので、受講者はうちのラボの人だけで、全部で3人でした。
ファイナルプロジェクトでは、各人がこの分野に関する論文を選んで、その内容をプレゼンをしました。宿題2回、プロジェクト、期末試験で成績がつけられる。

  • Stochastic Differential Equation (with Prof. Jason Schweinzberg)

数学科の授業。確率解析は数学の世界だけではなく、物理や経済学等幅広く用いられていて、制御でも連続時間の確率システムを対象とするとき(カルマンビューシーフィルタ等)に扱います。
受講者は8人で、僕以外全員数学科の2年生以上だったそう。試験はなく、成績は毎週の宿題のみでつけられる。
宿題はかなり難しく、ノートを眺めているだけでは全くできない。ただ授業とは別に、オフィスアワーの時間が設けられていて、その時間に先生に質問をすることができるので、それを駆使してなんとか終わらせられるといった感じでした。宿題の問題は以下で見ることができます。
http://www.math.ucsd.edu/~jschwein/286.html

*** Winter Quarter(1 ~ 3月)***

  • Linear Control Design (with Prof. Thomas Bewley)

線形システムに対するLQGレギュレータや、MPC(モデル予測制御)など。ファイナルプロジェクトではこれらを用いて2本の倒立振子を立たせるシミュレーションをしました。宿題2回・プロジェクト・中間と期末試験の総合評価。

  • Nonlinear Systems Theory (with Prof. Miroslav Krstic)

非線形システムの安定性に対する、リアプノフ定理や摂動法など。先生はうちのラボの教授。毎週の宿題と、期末試験によって成績がつけられる。以下で宿題や過去問が見れます。
http://flyingv.ucsd.edu/krstic/teaching/281a/281a.html

  • Optimal Estimation (with Prof. Bob Bitmead)

主にカルマンフィルタを学ぶ授業。確率の基礎から学んで線形カルマンフィルタを導出し、非線形や非ガウシアンに対するフィルタも勉強しました。試験はなく、宿題1回とファイナルプロジェクトのみで成績がつけられる。プロジェクトでは、Rotation Groupに対する非線形フィルタを扱った論文を読み、個々人が当てられたパートをプレゼンしました。こちらが授業のページ。http://oodgeroo.ucsd.edu/~bob/estimation/Estimation_Winter_2015/Notes_and_docs.html

  • Math Analysis for Applications (with Prof. Sonia Martinez)

集合論、位相空間、距離空間などの厳密な数学を学ぶ授業。これも機械科の制御の人たちが履修している授業。毎週の宿題、中間試験、期末試験の総合評価。

また、Winter Quarterから研究も進めていきました。やっていることは基本的に”手計算”です!手計算で進められるところまで進めて、最後にMATLABシミュレーションで確認、といった流れですね。藤谷先生の元で鍛えた計算力を駆使しています。

また、プライベートでも様々な経験をしています。

先日はサンディエゴの日本語補習校に通う高校生の前で、制御に関する講演をしました。活発な質問があって、僕自身も面白かったです。
また先日は、ロサンゼルスにあるNASA/JPLを訪れ、小野さんにJPLを案内してもらいました。サンディエゴからロサンゼルスは車で2時間半ほどで行けるのです。

そして、今はSpring Quarter(4~6月)の授業を受けています。こちらはまた学期が終わって夏休みに入ってから書きましょうか。

ではまた!
朱門

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古賀君の机の上には,私の本が並んでいました。
古賀君,気を使ってくれてありがとう!

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