「制御工学の基礎」の第11章のコラムです。


【11章のコラム】 古典制御の完成

第二次世界大戦の終了直前から,プロセス制御を中心としてさまざまな制御工学のテキストやサーベイ論文が発表された。その中でも特に有名なものが,マサチューセッツ工科大学(MIT)の放射線研究所(radiation laboratory)シリーズ(全27巻)の第25巻として発行された「サーボ機構の理論」(Theory of Servomechanisms)であろう。この本以外にも,ベル研究所,ウェスティングハウス社,英国などで制御工学の標準的なテキストが発行された。それらのテキストで扱われていた内容は,現在多くの大学などの「制御工学」で講義されているものである。

本章で述べた根軌跡法は,古典制御の最後を飾るものであり,1948年にワシントン大学のエバンス(W.R.Evans)によって提案された。

# 左の写真:MIT(写真は小野雅裕博士提供),右の写真:Theory of Servomechanisms

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