l1130733-1280x960廣田幸嗣氏(「バッテリマネイジメント工学」の共著者」)からエッセイを送っていただきました。

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4年に一度の世界の迷惑とも揶揄される大統領選が終わり,今度はなぜ予想が外れたのかの事後分析でメディアは大騒ぎをしている。この中で,調査会社の得票予測が外れたこと,男女同権主義 Feminism のアメリカで初の女性大統領が生まれなかったことに関連して,数十年前の米国駐在エンジニア生活で経験したことをご紹介したい。

シートベルト装着を促す音声警報が市場に受け入れられるかどうか? 調査会社の報告では「アンケート調査によるとほとんどの顧客は警告ランプを見ればよいので不要であると言っている」とあった。しかし,アメリカには新しモノ好きが多い。身近にも Gadgeteer と呼ばれ,次々と不要な新商品を買い,しばらくすると捨てる浮気者がたくさんいた。

アンケートでは不要と答えても真っ先に買い,恋人に Talking car だと自慢する若者がいるはずだと判断した。市場投入された音声警報は話題となり販促効果もあった。もちろん Sales gimmick なのですぐにやめた。車の購入動機は理性だけではないことを計量学者 Econometrician は無視している。今回の得票予測もこの人間理解に欠けた市場調査と似たようなものではなかったかと推測している。

さて市場投入した音声警報であるが,女性の声で ”Fasten your seatbelt, please” と言うのは拙いと指摘された。日本人の常識では,警報は無骨な男性よりも優しい女性の声が良いとなるが,白人男性は女性に指示されるのを本音では嫌悪するらしい。女声の命令文でなく男声の平叙文で ”Seatbelt is off” と流すのが正しいと忠告された。

このときは,白人男性の心の底にあるらしい男性優位の思想がよく理解できなかった。今回の選挙でクリントン氏が突破できなかった「ガラスの壁」も同根なのだろうか。

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