私の専門である「システム同定」という専門用語を1956年に導入した Prof Lotfi Zadeh についてのメモ

ロトフィ・アスカー・ザデー(Lotfi Asker Zadeh, 1921年2月4日~ 2017年9月6日)はアゼルバイジャン・バクー生まれの数学者・電気工学者・計算機科学者・人工知能学者。ファジィ集合の提唱者として知られる。イランで育ち、アルボルズ・ハイスクール、テヘラン大学で学ぶ。1946年にMITより電気工学修士号を、1949年にコロンビア大学より同じく電気工学の博士号を取得。1949年から1959年までコロンビア大学で教え、1957年に教授に昇格した。1959~1992年までカリフォルニア大学バークレー校教授。

ルドルフ・カルマンはコロンビア大学の私のクラスの “a brilliant scientist” であったと,ザデーは評した。

1952年頃、John R. Ragazzini と共に離散信号の分析に対して有用な z変換の研究,発展に寄与したとして知られている。z変換の “z” は Zadeh の z であるともいわれている。

1965年にファジィ集合を,1973年にファジィ論理を提唱した。

  • L. A. Zadeh: Fuzzy sets, Information and Control, vol. 8, no. 3, pp. 338-353 (1965)

2017年カリフォルニアバークレーで死去,享年96歳。

実験によってブラックボックスの入出力関係を決定する問題を総称する「システム同定」(system identification)という専門用語は,1956年にザデーによって導入された。

  • L. A. Zadeh: On the Identification Problem, IRE Transactions on Circuit Theory, 3, pp.277-281 (1956)