調布の深大寺にある JAXA 調布航空宇宙センターを約20年ぶりに訪問しました。

JAXA の前身の一つである科学技術庁 航空宇宙技術研究所(NAL)と呼ばれている時代に私はここに通っていました。

最初は1988年ころでした。1軸エアテーブルを用いて,柔軟太陽電池パドルの振動特性のシステム同定実験と制振実験を行いました。当時,私は東芝の総合研究所に勤務しており,3kgちかくあったラップトップコンピュータ J-3100 を持参して実験したものでした。この当時,狼嘉彰先生(慶大SDM研究所顧問,当時NAL所属)にお世話になりました。

つぎは1993~96年でした。そのころ私は航空宇宙技術研究所の客員研究官を兼務していたので,月に1回程度,宇都宮から NAL に通いました。1994年に打ち上げられた ETS-VI(技術試験衛星VI型,きく6号)を用いて,軌道上でシステム同定実験とH∞制御を用いた制御実験を実施しました。地上試験と同じように,宇宙の軌道上でもシステム同定が成功した感動はいまでもよく憶えています。木田 隆先生(のちに電通大教授)と山口 功先生(現 防衛大学教授)に大変お世話になりました。年齢が近い山田克彦先生(当時,三菱電機,現在,大阪大学教授)もこのメンバーに加わり,モデル低次元化の勉強会をNALで開いていました。当時,私は宇都宮大学に所属していました。

ちょうどそのころ,宇都宮大学の粕谷・足立研に社会人ドクターとして入学されたのが佐野 久さん(当時,本田技術研究所に勤務)でした。佐野さんは,車の室内の騒音をアクティブに制御する研究(Active Noise Control: ANC と呼ばれています)に取り組み,1995年に学位を取得されました。彼は宇都宮大学足立研のドクター第1号でした。ANCの理論研究だけでなく,その後佐野さんは2000年にホンダのアコードワゴンにこのANC技術を商品化されました。

その佐野さんが,この4月からJAXAの理事(航空技術部門長)に就任されました。
そろそろ落ち着かれたころかと思い,佐野理事に面会するため,台風が通り過ぎた今日,JAXA 調布を訪れました。約20年ぶりのJAXA調布本部(NAL)でした。

20年前にはなかった展示室を,ぜいたくなことに佐野理事の解説付きで見学させていただきました。

数年前から,私は再び JAXA 調布の客員をしています。これも何かのご縁なのでしょう。

今日は時間があまりとれずあわただしい訪問になってしまいましたが,いろいろ懐かしいお名前や,今後の展望をお聞きすることができ,大変有意義でした。次回は食事などをしながらじっくりとお話をすることができたらと思っています。

バイタリティ溢れる佐野さんの JAXA での活躍がたいへん楽しみです。

2018/08/09 ディスカッションの結論:お互い,この年になって新しいことを勉強(チャレンジ)できる環境にいられることは幸せですね



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