足立研学生らと共に JAXA 筑波宇宙センターを訪問しました。私にとっては約3年ぶりの訪問でした。

今回の筑波宇宙センター訪問は,宇都宮大学足立研で1995年に学位を取得された佐野 久 理事(航空技術部門長,研究開発部門長)にいろいろご尽力していただきました。

まず,事前予約制の JAXA 見学ツアー(70分)に参加し,宇宙飛行士養成エリアと「きぼう」日本実験棟/国際宇宙ステーション(ISS)の運用管制室などを見学しました。

その後,JAXA 社員食堂で昼食を取りました。前日,はやぶさ2 のりゅうぐう着陸で沸き立った JAXA 相模原キャンパスの食堂には見学者用のスペシャルメニューが用意されていましたが,筑波宇宙センターの食堂はふつうの社員食堂でした。

昼食後,佐野理事と総合研究開発棟の最上階にある役員応接室で懇談しました。私もそうですが,学生にとってはこのような部屋に入る機会はめったにないので,われわれの経験値が上がりました。

つぎにスペースドームを見学しました。解説は,JAXA に勤務する若い慶應の先輩(体育会空手部元主将)が担当してくれました。

15時から JAXA 2019年度 第1回研究部門 話題提供で,足立と JAXA の岩田先生がつぎの題目で講演しました。

  • 足立修一:カルマンフィルタ入門
  • 岩田隆敬:カルマンフィルタの宇宙機への応用

会場にはおそらく80名くらいの大勢の人が集まってくださいました。さらに,これらの講演の模様は JAXA 調布,相模原(宇宙研)などをはじめとして JAXA 種子島まで中継されたそうです。特に,はやぶさ2 の一大イベントが昨日終わったので,相模原の宇宙研の技術者/研究者のなかには衛星中継で講演を見てくださった方もいたそうです。

岩田先生のご講演の中で,アポロ計画におけるカルマンフィルタの開発の歴史に関するものがとても興味深かったです。
それに対して,私の講演は1時間という講演時間では話しきれないスライドの分量だったので,いまひとつの内容でした。

この講演会では,30年以上前に東芝で一緒に宇宙の仕事をしていた懐かしい人たちにお会いできたり,昨日まではやぶさ2 の仕事で超多忙だった古い友人がわざわざ相模原から筑波まで駆けつけてくれたり,共同研究をしている調布飛行場分室の研究者たちも筑波に来てくれたり,物情や慶大理工卒業生で現在は JAXA に勤務している技術者たちと会うことができたりと,私にとっては非常に楽しい一日でした。

これもすべて足立研 OB の佐野さんのおかげです。

1969年7月21日にアポロ11号は月面への第一歩をしるしました。2019年7月21日はアポロ11号月着陸50周年記念日です。