講演者
小野雅裕助教(慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科)
講演日時
2012年9月5日(水) 10:00~11:00
講演場所
ラフォーレ中軽井沢
講演概要
太陽光・風力発電を電力網へ大規模導入するときに問題となるのが発電量の不確定性である。結果として停電のリスクや発電所,変電所,送電線などの過負荷のリスクが増大する。このような問題を克服する制御手法として近年注目されているのが chance-constrained optimal control(CCOC, 確率的制約条件付き最適制御)である。CCOC は,課せられた状態制約が満たされないリスクを一定値以下に抑制しつつ,コストを最小化する制御である。本発表では risk allocation approach と呼ばれるCCOC の新手法を紹介する。Risk allocation approach は,個々の制約条件へリスクを最適に配分することで,より最適性の高い解を求めることを可能とする。また, risk allocation approach に基づいたモデル予測制御アルゴリズムを紹介し,解が存在しないリスクが一定値以下に抑制されることを示す。最後に,電力の需要と供給に不確定性のある電力網における電力潮流問 題に対して risk allocation approach を適用し,リスクを抑制しつつ,より効 率のよい制御が行えることを示す。
# 足立研夏合宿中の講演であるため,関係者以外,聴講できません。
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