第10回制御部門マルチシンポジウ(MSCS2023)が立命館大学びわこ・くさつキャンパスで,2023年3月8 ~11日に開かれました。

最後の足立研学生9名のうち,8名が卒論,修論,博論の研究成果を発表しました。並列セッションの同じ時間帯に足立研学生の発表が配置されていたり,『はやぶさ2』の招待講演の裏に足立研学生の発表があったために,残念ながらすべての足立研学生の講演を聞くことができませんでした。

津田雄一先生(JAXA 宇宙科学研究所・はやぶさ2プロジェクトマネージャ)の『はやぶさ2による小惑星サンプルリターンの達成とその成果』の招待講演,素晴らしかったです。1月に東大航空宇宙学生の博士論文の審査でご一緒したのが初対面で,そのときいろいろお話させていただきました。

岡田志麻先生(立命館大学)の特別講演『人の心身状態計測と機能拡張 ~生体工学の発展は人を幸せにするか?~』は元気いっぱいのご発表で,楽しく研究されていることが,講演の口調や体全体からにじみ出ていました。その後,懇親会で岡田先生とお話ししたら,私の「カルマンフィルタの基礎」や「システム同定の基礎」を読まれたことがあることがわかり,親近感が湧きました。

津田先生と岡田先生のご講演に共通する点は,ご自身の研究をとても楽しそうにお話されることです。これは一流研究者の条件の一つで,まず自分で自分の研究を楽しまなければ,他人に共感してもらうことはできません。研究は楽しくなければいけません。

学会の合間に,京都の北野天満宮を訪れ,梅を見てきました。素晴らしかったです。

土曜日には立命館大学のグラウンドで陸上競技の記録会が開かれていて,お昼休みに観戦しました。日吉の陸上競技場とは違って開放感のあるグラウンドでした。そういえば,立命館大学陸上部女子の短距離は強い選手が多くて有名ですね。

慶大現役教授として参加した最後の学会を大いに満喫しました。来年は広島大学(東広島)で開催される予定です。